調査方法

各コア・準コアサイトでの調査の概要

  • 毎木調査用に100m四方程度の調査区を1か所(一部のコアサイトでは複数か所)設定します。
  • 鳥類調査用に、毎木調査区のそばを通る1km程度の調査ルートを1本設定し、ルート上に調査定点を5か所設定します。
  • コアサイトでは、さらに毎木調査区内に落葉落枝・落下種子調査用のリターシードトラップを25基設置し、また地表徘徊性甲虫調査用のサブプロットを5か所設定します。
  • コアサイトでは毎年すべての調査項目を、準コアサイトでは概ね5年ごとに鳥類調査と毎木調査を実施します。




 毎木調査

原則として各サイトに1区以上の1ha100m×100m)の調査区を設定し、その中に出てくる樹木の種名や太さ(胸高周囲長)、位置を記録しています(写真)。調査は、胸高周囲長15cm以上の幹を対象として行っています。

コアサイトでは毎年、準コアサイトでは約5年毎に再調査します。その際、死亡した個体や新たに周囲長15cm以上になった個体を記録します。

 

このような調査により、どのような樹種、大きさの個体がどのくらい存在し、それがどのように変化するかをモニタリングすることができます。

 

 落葉落枝・落下種子調査(リター・シードトラップ調査)

毎木調査と同じ調査区に写真のような網で作ったトラップを通年で設置し、上から落ちてくる葉、枝、種子を集めています(原則としてコアサイトのみ)。一か月ごとに回収し、落葉や落枝、繁殖器官に分けて重さを量ります。種子は樹種を同定し、健全・虫食いなどを調べた上で重さを量ります。

 

このような調査により、森林で一年間にどのくらいの葉が作られているか、どの樹種がどのくらい種子を作っているか、などをモニタリングすることができます。

 

この調査で採集した種子の写真は樹木種子写真図鑑に掲載しています。

 

 地表徘徊性甲虫調査

森林の地面(林床)に落とし穴式のトラップを設置し、地表を徘徊している甲虫を採集しています(ピットフォールトラップ調査。原則としてコアサイトのみ)。連続した3日間の間にどのような甲虫がどれくらい入るかを、年4回調査します。

同時に、セルロース紙を埋設し、その分解の速さを調べています(セルロース分解試験)。これによって、落ち葉などを分解する生物の活性を推定できます。

 

この調査で採集した地表徘徊性甲虫の写真は地表徘徊性甲虫写真図鑑に掲載しています。

 

 鳥類調査

繁殖期(春から夏)と越冬期(真冬)に生息している鳥類を記録しています。 各サイトに5地点の定点を設定し、各定点で繁殖期と越冬期それぞれ10分×4回の調査を行ないます。そして観察された鳥の種と数を記録します。また、生息環境の指標として、各定点の大よその植生を記録します。 (文・写真 NPO法人 バードリサーチ)

(陸生鳥類調査 コアサイト・準コアサイト調査のWebサイトはこちら

 

鳥類調査はコア・準コアサイト以外に、約400か所の一般サイトでも実施しています。(調査団体:日本野鳥の会)

(陸生鳥類調査 一般サイト調査のWebサイトはこちら

 

マニュアル

モニタリングサイト1000森林・草原調査で行っている各調査のマニュアルがダウンロードできます。詳しい調査方法は、マニュアルを参照してください。

 

→ 調査マニュアルのダウンロードはこちら

 

※調査マニュアルは、必要に応じて改訂を重ねています。古いマニュアルが必要な方は、ネットワークセンターまでお問い合わせ下さい。